落とし物箱

出会っちゃった人たちの話がしたい

予習がてらにロミオとジュリエットの戯曲を読みました

 

 

 

2019年2月〜4月にかけて上演が決まったミュージカル ロミオ&ジュリエット。

 

 

想像していた以上にチケット戦争が激戦*1でしたね、みなさんお疲れ様でした!!あとは公演が始まるのを待つのみ!そんな中、色んな方なら話をきいているとどうやら推しのやる役があまりにエモすぎるという最高な情報が入りました。話を聞いてる限りかなり被弾の可能性が高いと感じ舞台が始まってから少しでもそれを回避するためにと予防薬として戯曲を投与しました!まあこれ、予防薬としての効果はほとんどない気がするけど!その感想というか来年に向けてロミジュリはこんな感じだよ、って自分のために残しておきたいから書きますね、始まる前からロミジュリエントリ書くとか私どんだけ楽しみにしてるんだろうね!?いや、めちゃくちゃ楽しみにしてます!!!

 

f:id:yoo_k15:20181206130914j:image

 

さて、ロミオとジュリエット。私自身ロミオとジュリエットを見るの、というか触れるのは恥ずかしながらこの戯曲が初めてで。ほんとに、一回も見たことがなくて。あの有名なセリフ

「ねぇロミオ?あなたはどうしてロミオなの?」

しか知りませんでした。どのシーンでこんなセリフになるんだろう?ってずっと思ってた。なんなら私が読んだ戯曲のセリフはこれじゃなかった。なんて浅はかな知識なんだろうね… 推しに出会ってから世界の王を聞きました。っていうそれくらいの、ほんと知ってるの"し"の字すら言えないくらいのロミジュリ初心者。なので結末なんて全く知らなくて。このミュージカルの再演が決まってから、まずは簡単なあらすじをと思いグーグル先生とお勉強しました。そこでこの物語が悲劇なことを知りました。ラスト2人とも死んじゃうなんてね… ってそんなレベル、平凡以下の知識でしかなかった。ああ、恥ずかしい… そんな人がロミジュリの戯曲を読んだり、前回公演の制作発表やゲネの映像、そしてレポや考察を読み漁り、まだ見ぬミュージカルロミオ&ジュリエットへの楽しみと期待を込めて主観をただただ述べるエントリです。なので、私小池先生のロミジュリみたことありません!そのあたり考慮しながら読んでください、ロミジュリ先輩のみなさんお手柔らかにお願いします…

 

 

前置きが長くなりました。さて本題のロミオとジュリエット。今回読んだ戯曲は新潮文庫中野好夫先生の訳のもの。

ロミオとジュリエット (新潮文庫)

 

最初に読み終わってから出てきた一言がこんな風に言ったら全ロミジュリファンを敵に回すような言い方になってしまうけれど、思っていた以上に面白かった。でした。シェイクスピア近代文学*2とまではいかないかもしれないけれど私の中ではそのような中に入ってしまう作品だったんです。夏目漱石のこころ、高校生の頃夏休みの宿題として読んできてね、って言われたけど結局読みきれずに脱落したね。プロローグが中々終わらないな、と思ったら100ページくらい進んでた。懐かしい思い出だね。今までシェイクスピアの戯曲を読もうとトライして結局読み切れなかった作品にオセローがあったこともありました。ちなみにグーグル先生によると、近代文学

世界文学においては、広義にはシェイクスピアセルバンテスなどが活躍した1600年頃から第二次世界大戦終結までの文学。狭義にはロマン主義の時代(1800年頃)からモダニズムの時代(1920年頃)までの文学(Wikipediaより)

らしいのでシェイクスピアの作品も文学作品の1つのようですね。まあとにかく近代文学が苦手な私、今回もヒヤヒヤしながら読み進めていたんですけどロミジュリ、めちゃくちゃ面白い。こんな一言でまとめてしまうのは頭悪すぎる感想。ロミジュリ、若気の至りがそこら中に散らばってる。"若いから"周りが見えなくて、"若いから"自分の常識が正解で、"若いから"大人に流されなくて、"若いから"夢だってみることができる。そんな若さが武器になった物語。結末としては悲劇になってしまうけれど、だからこそ、"若さ故の強さ"をビシバシ感じて完全に私の好みなんだけどすごく刺さったしすごく好きだ。子どもたちはみんな真っ直ぐすぎるくらい自分に真っ直ぐで。そこに大人の事情や体裁が入ることによって真っ直ぐな気持ちがうまくお互い結びつかなくなる。あとは時代なのかな、まだそこにある発展していない文化だからこそのすれ違い。ただそこにある愛だけは確かだから、「世界恋愛悲劇の代表的傑作」なんだ。自分が全てで周りを見ずに走ることができるのって"若さ"がないとできないことなんだよな。少しでも大人になってしまうと、周りがみえてしまうようになるから。ただみんな自分のことは大人だと思ってる。さいこうかな。若いって素晴らしい!!

 

戯曲とレポとかゲネの映像をみて印象が違う人のお話だけ少し。

戯曲読む前に制作発表の映像はみていたので主にティボルトの気持ちが舞台では出ているのかと思うとものすごく楽しみ。少なくとも戯曲からは感じられなかったティボのジュリエットへの思いが今日こそその日に溢れてた。ティボルトってご主人様への忠誠心があって、それを脅かす存在にはずっと吠えてて威嚇しっ放しの大型犬ってイメージ。言わずもがな喧嘩っ早さNo.1。ずっと眉間に皺よせてカリカリしかしてない。この忠誠心が彼の軸になってるからこそ生きるの大変そうだよね、ティボルトって。ご主人様しか見えてないと思ってたらジュリエットにそんな思いがあったなんて。許されない恋、従兄弟同士の結婚はキャピュレット家では許されてないらしいから。もどかしいだろうな、それで仇の相手ロミオとジュリエットがくっつきそうにもなってるんだもん。喧嘩っ早いヤンキーみたいだな、って思ってたんだけどそれだけじゃないのを感じ始めた今、奥が深そうだと今から予防線は張ってる。いちばん強いのは俺だって思っていたからこそ、あっけなくロミオに負けちゃうのがまたティボの切なさ。きっとジュリエットはティボルトのこと眼中にもなかっただろうし、ティボルト自身の仇への野心が強すぎて仲間がいたかもわからないし。1人になって最後を迎えるのかな、ティボルトしんどすぎ、

さて、推しです、マーキューシオさんです、あなたのことはとりあえず書かないとです。いちばん印象が違いすぎた… モンタギューの人でもキャピュレットの人でもない立場なのにロミオと仲良しだっただけでいざこざに巻き込まれて最後を迎えるの、あまりにあっけなさすぎる…… マーキューシオってめちゃめちゃ可愛くて。ロミオがロザラインへの気持ちしか考えられない時にはよくわからん夢の話を聞かせてあげて世の中には他にも綺麗な女の人いるよ!って励ましてあげるし、キャピュレットの宴会に行ってロミオがいなくなったら謎のお経を読んでロミオを出そうとするんだよ?冷静に考えて可愛すぎないかマーキューシオ!?!?それを当然のようにやるから天然なのか馬鹿なのか。ただ売られた喧嘩は買っちゃうから。もう少し周りをみる目を養えていれば…って言いたいけどロミジュリでは言ってはいけない言葉な気もする。マーキューシオはキャンキャン高い声で鳴いて走り回る子犬なイメージ。ティボに睨まれたら同じレベルに立って睨み返しちゃう。元気だから。やめとけ、って言われてるのにこの2人がいるとどこだって喧嘩は始まる。マキュはモンタギューの人でもましてやキャピュレットな人でもないのにね。小学校中学校で同じクラスで育ったロミオ、ベンヴォーリオ、マーキューシオ、ティボルト。マーキューシオはただみんなと仲良くしたかっただけなのにロミオとベンに闘争心を燃やすティボをみてマキュの中で"ティボルトは敵"認識が幼い頃にされたんじゃないかな、と勝手に思ってる。ていう戯曲の印象があるマキュなんですけど色んな方のレポ読んでるとパワーワードありすぎて笑ってしまう。「マーキューシオとにかくヒャッハーしてた」「ヤバイ薬絶対キメてる」「女は使い捨て」「手が早い」え、マキュってなんなの?天然さんじゃないの?それよりマキュラストのセリフ*3もそうだけど、マキュがロミオとジュリエットの結婚を知るっていうことにびっくりしてます。戯曲ではマキュ、ロミオとジュリエットの結婚を知らずに死んでいくんですよ。逆をいうと小池先生ロミジュリはマキュはロミオとジュリエットの結婚を知ってるみたいなんですよ。なんか言葉にできないけどやばすぎ。マキュのエモさ今から感じてため息ついてる。またきっとバックボーンばりばりに出されるんだろうなあ、しんどいなあ、と楽しみな未来です。 

今回のキャストは続投の方が多い中、ベンヴォーリオは2人とも新キャストさんでしたね、個人的に馬場くんのベンがものすごく気になってたから見たかったな、とちょっと寂しい気持ちにもなってます。ママみたいなベン。戯曲ではそんなに大きな存在感は感じなかったからまた小池先生の潤色によって変わるベンヴォーリオ見るのも楽しみなんだ!!

 

 

 

さて、このエントリ書いてる途中で今巷で話題の本多劇場で行われているM&Oplays プロデュース ロミオとジュリエットを観劇してきましたよ!!

 

 

私の初ロミオとジュリエット。噂通り戯曲"まんま"だった!参考にされた戯曲は松岡和子版ロミオとジュリエットだったので、私の読んだ中野好夫ロミオとジュリエットとはまた少し違って初めてのロミジュリだった。とりあえず一言。たーのしかったー!!!!私の知ってるロミジュリが、目の前で、パステルカラーのおもちゃ箱の中で、そのまんま繰り広げられていた。三宅さんのロミオは16歳の真っ直ぐで向こう見ずなロミオだし、森川葵ちゃんのジュリエットはとにかく容姿がジュリエット。可愛い。お人形さんがそのまま現れたかのようなジュリエット。小柳くんのベンもどこにも介入しすぎない私の知ってるベンだった*4し、マキュはキャラクターぶっ飛びすぎててこっちもヤバいマキュだった。死んだのか死んでないのかわからないラストがまた好き。え、死んだの?嘘でしょ?まじか!死んだー!って戯曲読んでてなった現象にまたさせてくれた。好きだ。ティボはそのまんまティボだった。(褒めてる) みんなが話すセリフも見事に見た(聞いた)ことある言葉なんだけど読むよりすっと入ってきてびっくりした。何より改めて5日間のという時間の短さが公演時間2時間10分の間に凝縮されててやっぱりロミジュリは悲劇だった。って感じさせてくれる。ロミジュリ初心者にうってつけの素敵な作品でした。終わってロビー出るまでがクドカンロミジュリ。これから見に行く人は終わってからロビーでまた鳥肌立ててね。

 

クドカンロミジュリが終わってからちくま文庫版松岡和子先生のロミオとジュリエットを私は手に入れました!!

これで無敵感がすごい… まだ冒頭しか読めてないけどクドカンロミジュリ"まんま"だ…… 中野好夫版よりも良い意味で言葉が崩されてるから近代文学苦手な私でもすごく読みやすい気がする!!これから読むのが楽しみだ( ˘ω˘ )

気がついたらロミジュリの予習めちゃめちゃしてるしこうなったら佐藤健石原さとみのロミオ&ジュリエットも見ようかなとも思い始めました!まだまだ初日まで時間はある!情報を入れる時間はある!!

 

 

ではみんな、次は国際フォーラムヴェローナで会おう!!

 

 

 

 

*1:東京公演はほとんど即完でした。大阪名古屋も行きたい公演はすぐになくなりましたね。

*2:ここでは文学作品としての意味で。言葉の選び方とかが近代文学のように感じてしまったため。

*3:ここはさすがにネタバレにもなるし割愛

*4:小池先生ロミジュリはとにかく今の印象全部裏切られる気がしてる