落とし物箱

出会っちゃった人たちの話がしたい

私を沼に引きずり下ろしたメタルマクベス disc2

 

 

 

メタルマクベス disc2もついに終わってしまいましたね…

そしてやっと卒論までもいかない感想文に手をつけました。早くもdisc3の足音が聞こえてきてびびってます。嫌だよ…俺たちのステアラでもう新作の新感線が回らないなんて…

すぐそこまで迫ってるd3が始まる前になんとか書ききるぞ!d2の感想文です。

 

 

気が付いたら1枚もなかったチケットが、チケットビスケットシステムにより5枚に増えてたメタルマクベスdisc2。ステアラのおたくはやっぱりステアラが大好きなんだよ。交通費だって無駄に高いし、ステアラの周りは今でも荒野なのにね。それでも大好きなステージアラウンドトウキョウ。やっと市場が動き始めましたね、少しずつ賑わい始めてますか、市場前。私まだ行ったことないけど…

 

さて、そんなメタルマクベス disc2。なんでこんなに通ったんだろうって考えてみると確実に河野まさとパール王のせいなんですけど、この話はあとでおいおい。河野さんのパール王もそうなんだけど、櫻子夫人だって原ジュニアだって私をd2に通わせた人たちなんだ。今考えてみると、本当にすごかったですよね。感情の波が大きすぎてd2の船で船酔いするかと思ったわ。だけどいのうえひでのり神の掌の上で踊らされるのとっっっっても楽しいから声は小さいけどこれからも周りの人を1人でも多くステアラに放り込みたいと思ってるよ。と思って色んな友達誘うんだけどいつも口説き落とせない私です。やっとd3友達を連れていけそうだ!やった!そんなメタルマクベス。実は苦手だったんですよね。初めてみたのがゲキ×シネの初演でした。個人的に初めてシェイクスピアの作品だったっていうのもあるので世界観がまだわからなさすぎたのと、メタルにすることによるクドカンとの相性が合わなかった… で月髑髏千秋楽の翌日ですね。髑髏が終わったら今度はステアラちゃんでメタルが回るぞー!!ってなったんです。正直まじか…あんまり行かないだろうな、と思っていたのですが… メタルマクベス見れば見るほどやみつきになる面白さが!!メタルマクベス始まってd1の初日をみて、後半もう一回入って、なんかわけわかんないけどめちゃくちゃに楽しい!ってなって今に至ってます。内容とか色々触れたいけど私は最後の電気ビカビカで脳をとろとろに溶かされるあの感覚がそれまでの全部の記憶が吹っ飛ばされるのが好きみたい。終わった後正気に戻れて帰れた日はないです。とにかくあの世界観にハマってしまった…

 

 

さ、前置きが長くなりましたがd2の感想です。

 

 

【タイトルだけ置いときたい為の目次】

 

 

 

悪魔と小悪魔が出会ってしまった話〜夫妻のお話〜

結局千秋楽まできても2人の解釈、私はゴールにたどり着けなかったのでここでまとめながらなんとか終着地点を見つけたいと思ってる。

ランディの隠されていた悪魔性と夫人の小悪魔のような囁き。これによって2人の人生が狂っていくんですけど、この夫妻って2人で1つっていうよりは、1人と1人が合わさった1つって印象のが大きくて。お互いがお互いを必要としているのだけどどこか孤独な1人同士がくっついた2人。ランディには表には出してないし自分自身でも気が付いていない悪魔性が眠っていて、夫人は必ず決めたいゴールに向かって周りなんか見えずにただひたすら突っ走っていた。ランディのその眠っていた悪魔性の中にはずっと隠されていたマクベスの記憶も封印されていて。この悪魔性が蘇ると同時にマクベスの記憶も一緒に戻って今と昔の混在を引き起こす。その悪魔性は勇剛果敢なランダムスターと讃えられるくらい強かった現実に顔を見せていたりしていたのかもしれない。敵なしのランダムスター。そして森で魔女に会って少しずつランディの人生が狂い始めていく。魔女たちにメタルマクベスの存在を教えられ、自分の記憶の断片が少しずつマクベスと混在し始める。それと同時に夫人からはレスポール王殺害の計画を実践しようと持ち掛けられる。さて、話は変わってしまうのですが夫妻はなんで一緒にいるんだろうって考えていて。ランディって夫人の尻に敷かれてる。愛情をすごく感じていたというよりは、夫人の話をしたいことを全部言わせてあげているような感じ。ランディが夫人と一緒にいる理由がわからなくて。ただランディから感じたのは自分が夫人の傍にいてあげないといけないという使命感ランディはどこか夫人に対して負い目があるように見えて。だから夫人のわがままだって聞いてあげるし優しくしてくれるのかなって。その夫人。夫人がランディと一緒にいる理由は王冠を手にして王の妻になるという目的のためでしかないんですよ。ただ夫人は簡単に王の妻になるのじゃつまらなかった。もしかしたら身分の問題で簡単に王の妻になんかなれなかった。でも一番は“大きなこと”をして王の妻になること。夫人の目指すゴールは王の妻になることで、王冠を手にするところまで。そのゴールを目指すことができるのがランディだったから、彼と一緒にいた。ここでさっきのランディの夫人に対する負い目の話になるのですが、なんだか開けてはいけない扉のような気もするのですが、もしもですよ。もしも、この負い目、ランディが気が付いていないだけで全部夫人が仕組んだものだとしたら…… 夫人は自分の欲には忠実で、そのためになら何でもできる。だって女の欲には際限がないですもの!王の妻になるためにランディに近づく口実をつくるために自分の大切な人をランディに奪わせてたらしたら…… あ、ちょっとしんどくなってきた!やっぱりこの扉は開けちゃいけなかったのかもしれない!そんな風にして夫婦になったこの2人。夫人って今までの人生で悪いことを悪いことだと思ってやっていなかったんだと思っているんですよ。「悪いこと?それってなあに?」って笑顔で聞いてくるような夫人じゃないですか。それに対してランディは全部知っていたんですよね。経験はしていないかもしれないけど“悪事”“不安”“恐怖”とか全部ちゃんとわかっていた。ただランディにとって夫人は守らないといけない対象であったと同時に道標にもなっていた。怖い者知らずの夫人だから、どんなことでも容易いことのように次の道を提示してくれていた。2人が何かあると食べていたキャラメル、もしかして夫人を慰めるときにランディがあげていたお菓子だったりしてね…知らんけど。話を戻そう。魔女に出会ってレスポール王の殺害を実行したランディ。今まで自分の進むべき道を提示してくれていたのは夫人だったけど、魔女に出会ってしまったことで自分の道を示してくれる存在が増えた。と同時にマクベスの記憶の混在によって道標を完全に魔女に切り替えてしまったんだ。夫人のゴールは王冠を手にして王の妻になるところまでだった、ただ王冠を手にしたところでランディはもう自分のことをみてくれない。残るものは虚無しかない。2幕からの夫人ってもう空っぽで。自分自身の存在意義を自分に聞いては取り乱して、でも王冠が自分のものであることに満足している。d2期間前半戦のランディに対する「ごめんね」って全然謝ってなくて、ずっと自分の選択は全て正しかったんだと肯定しているようだったんですけど、後半になると「ごめんね」ってしっかり謝っていたように私には感じられたんですよね。ただその「ごめんね」の対象がランディだった前半に対して後半は自分に向けられたもののようで。もっと違うやり方を探していれば、こんなことにはならなかったのかもしれないという後悔が見えた。ただ「小さい箱の方にしとけば良かった」とは1ミリも思ってない。どんな状況に置かれていたにしろ、夫人自身の手に王冠があったこと、王の妻になれたことに誇りを持ってたし、そのことに対する後悔は全くしていない。大きい箱にはお化けがいるけど、ランディと一緒ならそのお化けだって倒せたと思ってる。ただもう完全に1人と1人になってしまったから。そこからの私の殺意は完全に自分自身へと殺意が向いていたし、最後、ジュニア様に笑いながら会釈をして笑いながら飛び降りる。1人になってしまった最後の夫人の選択。最後まで王の妻として生きたかったんだろうし、最後まで王冠を手にしていたかったのかなって。夫人は人生最後まで自分の欲に忠実でしっかりその欲を実現させて、短いけれど刺激的な一生だった。こんな夫人提示させられて毎回さ、さ、さ、さ、さくらこ~~~って叫びながら帰るの最高に楽しかったよ!

 

 

 

 

 

光をたくさん浴びて育った人①~パール王のお話~

さて、パール王のお話をするぞ!とにかくまず言わせてくれ。パール王…とにかくか、か、か、かおが、顔が良い〜〜〜 足を取られないように慎重に歩いていた河野まさと沼にこのパール王で確実に引きずり降ろされました、どうも、無事にフェルナンデスの女になりました。

アフガンハウンドと仲良くなれないフェルナンデス国の王様パール王。フェルナンデス国をまとめあげられているのは確実に顔の良さと人の好さ。それだけで国が回る。この人についていきたいと思わされる立ち振る舞い。人間関係を築く上で押すところは押して、引くところは引くことをしっかり知っている。知っているっていうよりもそれが普通だと思ってる。政治は多分側近に優秀な政治家がいて、信頼関係も築けてるから全てを安心して任せているんだと思う。フェルナンデス国で、ジュニアの背中を押すパール王が大好きすぎてですね…… こういうところに人の好さを感じてしまうんだ…… ランダムスターのこと、"ランダムスターくん"って呼ぶパール王最高すぎません?育ちの良さが滲み出ている…… 河野さんのパール王って自分が信じているものが全てなんですよね… こういうところ、三五ちゃんと変わらない。違いを挙げるとすれば王様で美しい言葉をお話されて、風になびく金髪が綺麗ってところくらい。あとは人を信じることができること。結構違ったな。やっぱりパール王は特別枠だ… さて話を戻すぞ。自分の信じていることが全てなパール王だから、「良いことは良いし、悪いことは悪い」それだけなんです、ただそれがあまりに罪深い。正論は時に容赦なく人を攻撃する。パール王のラストのランダムスターとの殺陣。最初の「黙れ」はただ意味のわからないことを言うランダムスターに対するものなんですけど次の「黙れキチガイ」ってもう得体の知れない怪物を見るような眼になっていう。自分の信じているものが全てだから、その常軌を逸脱したものは怪物になる。訳の分からないものに対する「キチガイ」なんですよね。だんだん怪物を見るような見たことのないものを初めて見たときのような驚きの混じった眼を剥き出しながらの黙れキチガイ 河野パール王は確実にカタカナ表記の「キチガイ」なの。さ、さ、さいこう……… パール王には「綺麗は汚い、ただし俺以外」とかいうランダムスターの言葉なんか意味わかんないんだろうな… 「綺麗なものは綺麗なんですよ。」って真顔で返される。そんなパール王…… ま、パール王って実際綺麗は汚い、汚いは綺麗、ただしパール王以外なんですけどね……

あと少しだけナンプラーのお話もしていいですかね、

ナンプラーってパール王とおんなじ太陽の光を真っ直ぐに浴びて育ったと思うんですよ、もちろん育ちの良い環境で。服装だけは常軌を逸脱してますけど… それでもお家のお風呂はコラーゲンの泉でできてるから年長者だと思われない。何やっても許されるような無邪気さも持ってますよね… 可愛い… 個人的にいちばんナンプラーで好きなのが首から下げてるお守りの紐がビーズで出来てるとこ。普通の紐なら結べばできるけどビーズって… 誰かに作ってもらった感めちゃめちゃありません!?!?これ親から貰ったものだったら…とか考えるとほんとに親からの愛情をたくさん受けて、愛されて育ったんだろうしだからこその無邪気な人柄。先生から教えてもらった良いことは良い、悪いことは悪いを徹底して守ってそうなあの感じ…… 最高ですね、以上ナンプラーちゃんのお話でした。途中から気にしてみてたけど、ドラムスティック上手に回せるようになったね、

 

 

 

 

光をたくさん浴びて育った人②〜ジュニアのお話〜

まず言わせてくれ、原くんの圧倒的センター!そしてダンスと歌の安定感!詰まるところ私は原くんの顔とダンスが好きだ!!!

どうも。初日に原ジュニアを見た感想がちょっと待って、私原くんの顔とダンス好きだったこと忘れてたってなって大いに狂わされました。原くんのことは公演前から存じ上げておりましたがこんなに格好良かったっけ!?!?と完全にパニック。はちゃめちゃに格好良い優等生な原ジュニア。ステアラで自担が堂々とセンターで歌って踊ってる姿見られるなんて最高のご褒美すぎません!?でも、これがご褒美じゃなくてスタートになってくれることを祈ってます、だってまた新感線の舞台で原くん見たい!勝手な私の独り言です。

さて、ジュニアのお話します。原くんジュニアって育ちが良くて、親の言うことしっかり聞いて、勉強も出来た優等生なんだけど中々陽の光を浴びることができなかったジュニアだったと思っていて。だから褒められたり周りから拍手を送られると途端に「えっ、俺のこと!?」ってなりながらぺこぺこしちゃう。それでも王の息子だから度胸もあって中心に立つ器量もある。ただ人間関係における立ち回りが上手すぎて今まで目立ってこれなかったのかな、って。d1ジュニアは公演重ねるごとにIQ下がっていったからd2ジュニアも初日以降IQ下がるのかと思ったら下がらなかったですね、初日にエレベーターに乗るジュニアは千秋楽で別人になってる、って予測したんですけど外しました。残念。ただジュニアの優しさはたくさん感じた。今回のd2、公演重ねるごとにマーシャルのIQが下がっていってたんですよね。マーシャルと話する時のジュニアって、賢いままなのに途端に子どもと話すような話し方になるの。またこれジュニアは無意識でそう話してるのがさいこう。しっかりマーシャルと目線を合わせてあげられるジュニアなの。マーシャルのお兄ちゃんだった…… お父さんへの想いも強くて、ラスト短剣を額に当てる演出もう百万点満点!!!!!ブレーカーが落ちなくて腹括って短剣額に当てるんですけどその表情に色んな葛藤が見えて。そして決心するその短い時間の中でのジュニアがあまりにも格好良くて。逞しく育ったんだな…と毎回胸打たれてました。後半で追加されたブレーカーのところで腹括るジュニアに気がつくグレコの届かない手。ジュニアを守りたいグレコの想いが大きいのに手が届かないのほんとに… しんどい………

初日から明けない夜はso longバリバリの安定感と後ろにダンサーを引き連れて堂々とした圧倒的センターとしてキメてきてたけど、公演重ねるごとに歌が安定してきてなおさらセンター力が増してこれがジャニーズ!!!と衝撃を受けました。バックで踊ってる頃も見てたから、すごく感動したし逞しくてかっこよくて原担が羨ましくなりました。千秋楽1曲マイク持って歌ってたのほんとずるい。最高のご褒美すぎるというか情緒持ちました??私は外野にいながら情緒死んでました!!!原くんありがとう!!!

 

 

 

 

ランダムスター(マクベス)の涙の理由

最後に、妻を失ったランダムスター(マクベス)の涙について考察というか完全に妄想の域ですが、お話させてくださいな!!夫妻のお話をしていた時に突然降ってくるように出てきた私の中での話。

夫人が飛び降りた後、夫人の死を聞いたマクベスはすがりつくように泣くんですよ。あんなに子どもみたいに周りを気にせず泣くのほんとにしんどすぎて…… そして呟く「死ぬのなら、もっとふさわしい時があったろうに」このふさわしい時はいつなんだろう談義です。

観劇中は夫人が死ぬなんてマクベスは考えてもいなくて、死んでしまったことを聞いてほんとに悲しんでいて、自分を支えてくれる人がいなくなって、すがりつく場所がなくなって出てくるこのセリフ。このマクベスのセリフは未来に焦点が当たった言葉かと思ってたし今でも未来に焦点は当てられていると思ってます。ただこのシーンってランダムスターの記憶の中には完全にマクベスの記憶が復活していて、なんならマクベスの記憶の方が大きくランダムスターの中にある。約200年の間眠り続けていたマクベスの記憶が復活した時、ランダムスター(マクベス)は夫人(ローズ)が自殺してしまうことに気がついていたのではないか。200年前の1980年代にもバンドが自然消滅に追い込まれて、ローズは睡眠薬のせいで精神を病んでそのまま自殺をしてしまっていた。その記憶がランダムスターにあるままで今ほとんど同じ状況にいる。それが分かっていながらも結局はあの頃の記憶と同じように夫人を助けることができなかった。夫人を助けることができなかった自分への後悔もプラスされたことによるのがあのすがりつくような子どもみたいな涙だったとしたら…… どんな未来が待っているか、実はマクベスが知っていたら… マクベスはローズと一緒に死んであげたかったのかも、しれないね……… そして最初に出したランディから感じた夫人への負い目の話にちょこっと話を戻す。魔女に出会って、メタルマクベスの存在を教えられたランディ。最初は疑っていたけれど、どこかにランディの中に眠っていたマクベスの記憶が少しずつ、動き出す。メイプルのお城で2人が話をしている時はまだマクベスの時の記憶は戻ってきていないけれど、どこかで小さく動き出していた。このランディが感じていた夫人への負い目って実際には夫人が仕組んだものだったのかもしれないけれど、マクベスが感じていた本当の負い目は実は未来にきてしまう破滅とそれ以上にマクベスが自分の手でローズを助けられなかったこと、だったりしてね……… 知らんけど。はー楽しいお話のお時間でした!お付き合い、ありがとう!!!

 

 

 

 

 

未だに解釈しきれてないところもあるし、なんせラストの電気ビリビリでほとんど記憶が欠落した状態で持って帰ってきてるので色んな解釈違いだったりがありそうだけど私のメタルマクベス disc2はこんなんだったよ!ってところで収めておいていただけると嬉しいです、

他にもね、ローラの話とかマーシャルとかグレコ一家の話とかもしたかったんだけど、ごめん、限界…… なんせまだよく分かってないんだ、メタルマクベス自体が…… まあシェイクスピアの戯曲を読んだことがないからってところもあるかもしれないけれど、あまりに深すぎる。色々掘ろうとするとどこの界隈も深くて深くて底まで辿り着けない。それが楽しいのもあるけれど、私にはキャパオーバーってところになっちゃうのかな… 無念……

 

晦日に終わる頃には他にも深めたいキャラクターたくさんいるので考察できたらいいな、とは思うけど、どうでしょうね、きっとまた全く違うものもってこられてキャパオーバーでーす!!!ってなってる気もする。それもまた、楽しいから好きなんですけどね、

 

 

メタルマクベス disc2はちゃめちゃに楽しかったです!!ありがとう!disc2!!!